必要の無い人に必要な本。

 

 

 

冒頭に唐突だが。。

高校をやめたことがある、野球一筋で挫折し、全てをマイナスにした16歳。

震災で家を突然失ったこともある、数年後、

同じ場所に違う方が住み、自分の明かりが消えたことがある20歳。

 

時間的に今日しかなく、2冊の本を読了した。

 

想いはひとつ、書かれたみなさん、すべて同じものはなく

みなさん、すべて真摯に、全うに、真っ向勝負で

良い意味もがき戦い

そして、楽しみ。。。「人」を主軸にしていること。

とても、良い書物を2冊も読んだ。。。

 

 

高校をやめた時、ぼくはある種のマイノリティーだったのだろう

ある日の朝、信号待ちをしていると

先日まで、制服を着ていた連中と、作業服すがたのぼくが

同じラインに立っていた。

青になり、さっそうを進んでいく制服。

足取りの重い作業服。

そんな日々を数年過ごしたように想う。

周りの人々は、その16歳に色々なチャレンジをしてくれた

ある方は、宗教を

ある方は、違った居場所を

ある方は、なんとかの「会」てきな場を

ある方は、学業の存続を

ある方は、野球留学を

みな、外へ外へ押し出そうとしてくれた

でも、頑に独自で独学で独歩で

時には内向しながら、世を斜に構えていたように想う。

与えられる場は僕には必要なかった。

 

 

そして、震災の20歳。

結局のところ、学校で避難生活と炊き出しと

水汲みと家探しに職探しに、

また、マイナスの旅と全国から見ればマイノリティー的存在の中、

ボランティアの方々が蔓延し、一種のお祭り騒ぎは夜通し続いたが

僕は参加しなかった。

そんな場は必要なかった。

 

 

改めて、想う事。

 

 

 

必要な場を作る方々は、自分軸のイメージより、

他人軸のイメージを存分に創造できる方だろう

今の場も、たぶん結果的に必要になったので

あ、必要だったんだと事後的に想われたのではないかと

その感覚が、実は必要としている方々を結びつけやすい六感であるように、

それと、今、片山工房でもそうだが、来られている方々以上に

後の社会に存在している99%は、実は必要では無いのかも知れない。

その、1%をつむいでおられる方々の貴重な本です。

読み終わると、パーセントは大きく変更しますが。。。

 

 

 

一度、この2冊に目を通してほしい。

 

 

こういう考えのある人たちの場なら

16歳と20歳の僕は、一度だけご縁の中で

いいかもぐらいは、感じたのかもしれないと。

でも必要は無いかもしれない

それぐらいが、ちょうど良い。

 

 

たぶん。

場が出会いをつくり

「人と人」さえ、そう。さえ出会えば

ごぞっと

自分が動き出す

 

 

 

 

良書。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

服部 正 編著

他著者

山下完和/福森 伸/岡部太郎/沼田里衣/長津結一郎/早川弘志/
神谷 梢/三栖香織/柊 伸江/森下静香/中村政人/田端一恵/
金武啓子/前山裕司/川井田祥子/白岩髙子/明子アルガマ/安部由里子/宮本恵美

目次(内容紹介)

序論 障害のある人の創作活動を理解する視点とは
1章 よりよく生きるための創作活動                    
 1.すべては幸せを感じるため               
 2.アート、デザイン、就労の関係はどうあるべきか
 3.地域とつながる アーティストとつながる               
 4.演奏が広げる人のつながり
 5.身体表現で広がる可能性
2章 創作活動を就労支援に                  
 1.アーティストとして自立する道をさぐる                
 2.アートと雑貨のシームレスな関係について               
 3.創作物を障がい者アートとしての商品に
 4.アート、デザインを通して自立する道を探る         
3章 作品を評価するための視座                     
 1.欧米におけるアウトサイダー・アート/アール・ブリュット       
 2.ポコラート:障害の有無に関わらず人々が出会い、相互に影響し合う場                   
 3.アール・ブリュット・ジャポネという潮流               
 4.福祉施設が展覧会を企画し、展覧会に参加する意義           
 5.美術館が作品を選別する                      
4章 創作の場を運営する                       
 1.アトリエ運営のさまざまな可能性                  
 2.アトリエが地域と共存するために   
 3.才能を伸ばし、やる気を引き出すアトリエの運営

 

購買については→ あいり出版さん

 

「障がいのある人の創作活動」と題して服部正さん編書として

今の障害のある方の創作活動に赴きをおいている

福祉施設の方がたや、携わっておられる方々のしっかりとした

「語り」が基本となり、みなさんが「人」を述べられております。

実に整った姿勢の仕上がりに、今の「生きるを感じます」

片山工房に関しても、同志社大学の川井田祥子さんが、

「今」の片山を丁寧に発信して頂いております。

 

 

 

「ソーシャルアートー障害のある人とアートで社会を変える」
アート×福祉×コミュニティ×仕事 25の現場
〜創作の原動力、活動のサポート、発信する仕掛け、横断する関係、新しい鑑賞、創造的で多様な仕事。〜

はじめにー社会を変えるアートの実践  森下静香

1章 障害のあるアーティストはなぜ表現するのか
1 見えない世界を面白くするアート  光島貴之×吉岡洋
2 自分の身体を再発見するダンス  森田かずよ×大谷燠
3 自分らしく社会とつながる思考と表現  ウルシマトモコ×中津川浩章
4 山野将志を表現へ導くものー欲求・チャレンジ・プライド  中島香織

 

2章 日常がアートになる場のつくり方
1 生き方はひとつじゃないぜ。  木ノ戸昌幸(スウィング)
2 いきることのおかしみを語り合える場所  新澤克憲(ハーモニー)
3 セルトートが生まれるアトリエの日常から  山下完和(やまなみ工房)
4 すべての人が歓待されるホーム  鈴木励滋×栗原彬

 

3章 違いの共存から生まれる身体のアート
1 境界を消し共鳴を起こすダンス  佐久間新×大澤寅雄
2 生き(き)るためのアクション  五島智子×富田大介

 

4章 新しい関係を生みだすアート
1 異質な価値観を楽しむ即興音楽  沼田里衣(音遊びの会)
2 ひとりひとりの物語を回復する舞台  永山智行(みやざき◎まあるい劇場)
3 障害者とアーティストが共振する  田野智子(アートリンク・プロジェクト)
column 社会を包摂するアーツマネジメントへ  中川真

 

5章 地域とつながるサードプレイスの運営
1 障害の価値観を超えるオルタナティブな場  久保田翠(たけし文化センター)
2 多様な人のやりたいことを形にする  新川修平(片山工房)
column サード、セーフ、そしてノープロブレム  ほんまなおき

 

6章 自由な感性でアートを見る
1 目の見える人と見えない人の鑑賞の場で発見されること ー視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップー  林健太
2 障害者アートで開く共創の学びの場  川上文雄
3 アートでもっと身近にする  岡部太郎(プライベート美術館)
column すべての人に美術館を開く  井尻貴子(アクセシブル・ミュージアム)

 

7章 アートで新しい仕事をつくる
1 福祉と社会の関係を多様にする  樋口龍二(工房まる、ふくしごと)
2 社会に新しい仕事をつくる  森下静香(Good Job!プロジェクト)
3 アートによる復興支援  柴崎由美子(Good Job!東北プロジェクト)
column 初期の障害者アートを支えた企業の支援  若林朋子

終わりに ー アートもいろいろ、社会化もいろいろ  播磨靖夫

 

もう一つは、「ソーシャルアート」 障害のある人とアートで社会を変える

と題して、「たんぽぽの家 編」

色々な、考えがある中で、最後に考える事は、

社会を変える前に「人」として「良質な物語をつむぐ」、突発的な考えではなく、

それは極めて「まとも」な考えを具現化しているそんな、

良い意味、肩にパンパンに力の入っていない、素敵な本に仕上がっています。

こちらは、僕も少し参加させて頂きました。

 

 

 

購買については→Amazon

 

 

 

 

 

 

 

ぜひ、秋の夜長に

「人」好きになる本を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しんかわ拝