下町芸術祭が開催されています。公式HP↓

       http://www.shinnagata-artcommons.com

長田と言う町で・・

僕は、長田にずっと住んでいます。

母校の二葉小学校は廃校になり、指定管理を受けたNPO法人が

にぎわいのある町づくりとして

地域のセンター的な存在に変わり・・

 

20年まえの阪神淡路大震災で全てが壊滅的に崩れ、失いました。

文化も土地柄も、再生と言うことばでは片付けられない

人の気の飽和的な流れを感じています。

インフラ整備が進み、高層ビルやら、鉄人28号やら、とってもお金のかかる

大きな大きな、「もの」は増えました。

整備できない土地も、どんどん地元の方々が高齢化で減っています。

今の長田、特に下町と言われる、線路より、国道より南の土地は

「新しい顔」が増え続けています。

賑やかな町を取り戻すには、新しく「人」が「ある」事で

素敵な素晴らしい土地になりそうな予感がします。

 

その反面、50年、60年、その地で生きて来られた方々の

「求め」とは何かをずっとずっと考えています。

 

地震の後、皆がとても疲れきっていたときに、

確か、二葉小学校で映画、寅さんを上映したことがありました。

講堂に映写機がまわり、口コミで超満席の会場に、

お年寄りから子供、僕みたいな若い世代もみんな集まり、

昭和初期の映画館そのものの、笑い声が鳴り響き、

みなが一体になった強烈な記憶があります。

 

みなが「求めていた」ことを実行されてたこと、

それが「する」と言う意味を初めて知りました。

 

あれから、20年、町やひとの「求めていること」を常に意識しています。

 

今回は、下町芸術祭と言う場をお借りし、

片山工房の作品・作者(澤田隆司さん・高橋美帆さん・鈴木義夫さん・湯井亮さん)

を展示させて頂きました。とびきり素敵な作品群です。

色々な意味で、真摯に事を運ばせ、「求め」を追求したいと思います。

「したい」事を「する」のではなく、「する」事を「する」。

ここに、お互いの手のぬくもりが伝わるのではないかと。

 

10月31日から、11月13日まで

下町と言う「町」で、色々なイベントが開催されます。

どうか皆様、「する」と「求め」が合い重なれば、

足をお運び頂ければと思います。

 

手と手

目と目

口と口

足と足

 

心と心

 

「する」前に、耳をすまして・・

人と人に

 

それを、とても、大切にしたい町を浮かべながら。

 

 

 

しんかわ