新しい昨日

 

片山工房の作品展を終えて、たくさん考える事がありました。

作品展には、色々な方のお名前があり、一同に集まるとこれほどまでに人が工房に集われた事が、とても新鮮に感じました。

 

ひとり1点の作品を、ひとりの人として飾りました。

 

僕の周りには、色々な方々が来られます。作品を見たい方や工房の理念を伺いたい方、

今の時代は、障害のある方の作品の素晴らしさや、障害のある方の社会参加など、

「障害のある方」のクローズアップが、結果、工房のクローズアップになっております。

それは、良し悪しも兼ね備えているのが、実情ではないかと感じる事が多々ある事も。

 

よく講演で最後に話す言葉に

 

「その方は望んでいるか」「その方の本当の豊かさとは」そんなことを常に考えています。

 

社会や人、色んな方に「自分の疑問に思う事、

ふつふつと伝えないと行けない事柄」ずっと弓を引くように溜め込んだものを、

ぶつけて参りました。

それはそれで、大切な事も多かったのも事実です。

 

今回の作品展の本来の想いは、

「なぜ描いたのか」

「なぜ描かなければならなかったのか」

「なぜ描こうとしたのか」

そんな簡単な疑問が見失って居るのではないかと思うからです。

 

僕の信念には、利用される方を社会や他の世界に利用してはいけないと、

ご本人のあるべき姿を長いおつきあいの中で見出し、

本当の明日をつくりたいと思っています。

 

華やかな場は、とても脆く儚い世界です。

その方の豊かな生活と暮らしとは、そこを問いたいのです。

 

多様性のある世界上、

色々な事に挑み、新しい風の中にメリット・デメリットの発見は必要です。

でも、あまりに「自分」がしたいことが強調していくと「他の人」が見えなくなります。

「他」は「他」ではなく、「他」が存在し「自分」が「存在」している事象だと信じて。

 

今回の作品展を通して感じた事は

「あなたの本当に描きたい明日はなんだろう」

「新しい昨日はあなたにとってステキな今日になりましたか」

 

 

僕は、社会に問うまえに

いつも、あなたに問うていこうと思います。

 

 

また、作品展の感想を書きます。

 

 

 

しんかわ拝