新年度のご挨拶 新川修平

 

新年度となり、考える。片山工房は100年福祉会と言う法人に属す。
そう、100年生きる場を呼吸する場を作らなければならない。
理想と現実は実に曖昧で多少複雑でもある。 

理想だけではうまくいかない、

ましてや民主主義でありながらポピュリズム化している障害福祉サービス事業では、

多数が正義となり民主主義の根幹である「本質事業」を行うことは出来かねる。 
 

正直、片山工房の理想郷である、自由な選択と自由な活動には、

この枠があって初めて美化されがちだが、長年続けていくには変化を捉えなければならない、

事実、この福祉業界や美術業界、経済界において、

ともすれば1年で大きな変化が伴い、それに寄り添うように従順に対応しているのである。

ただこの姿勢を続けることは、常に後手となり、

未来を見据えた先手を始動する時期に来ているのが実情であることも鑑みる時期に来ている。

一言で表せば「不易流行」に尽きる。

 

来年度20周年に入る、時代と共に歩んできたが、

理想を形にすることの困難さと実行する挑戦者としてのプライドが今を造ってきたに過ぎない。
美しいものには毒がある、どの毒を選ぶかで、未来は変化する。
ありがたいことに、人に恵まれてきた、人を選んできた、人と対話してた。

この時勢、世界は大きく変化してきている、紛争やコロナ、それであるが故の、未来長期を見渡す視野を考え、

新しい片山の構築に取り掛かる時期に来ている。

 

若返りも然り、100年続くことは、バトンを繋ぎ渡すこと、

ただ私の時代はよく見積もって四半世紀だろう。あと3回。

 

正しさとは、コンプライアンスとは、健康とは、全てが延長上につながっている。

時として、重い出来事は必ずとして大きな理想である山をも動かす、

正面ではなく、側面で感じれば、それは追い風となってチャンスが到来している。
 

今年度も地味に歩むだろう、そう地道が近道だと確信しているからである。
 

最後に対話なくして、本質を抉るには、浅瀬すぎるのではなかろうか。
本年度も、まだまだ未熟な組織と人ではありますが、誠心誠意、お仕事を全うしたく願います。
どうか皆様のご指導とご鞭撻を頂戴し、大きな人に成長したく思います。
 

暗闇から光る場を見つけ、見出し、その方向に漕いで、漕いで。

これから、ここからだと。

 

100年福祉会 理事長 新川修平