母は美容師を４０年続けていたが、震災を機にハサミを置いた。

子どものとき、つねに言われる事が、落ち着きが無い！
それと先き先きいくのはいいけど、考えなさい！だった。

そんな僕を見かねてか、口癖は「同じ事をして整えなさい」と言われた。

朝ハミガキ、顔を洗う、バナナを食べる

一定のルーティーンで心を整えると

自然とすることが正されると考えていたのだろう。

現に今では自分のルーティンの仕草を理解している。

母も常に、同じ事を繰り返していた、

特に美容用語のコーミング。

マネキン（人形の顔だけ）の乱れた髪を解かして整える。

その姿は毎日毎日繰り返していたように思う。

だから、今でも、何かに心が散らばると「同じ事をして整えなさい」が脳裏に浮かぶ。

その母も、７０を過ぎているが、

この前電話があったとき、朝バナナを食べているかと。

僕は、たぶん、４０年間は毎朝食べている。

しんかわ