新年度のご挨拶 「あなたの福祉をする」

 

今年度から20年目を迎える、さて、どうするか。

僕は人を想うことを20年行って来た。

 

アートや表現は後付けの大義名分であり、

ただただ、人の明日何をしたら楽しいのだろうかを考えてきた。

 

この俗にいう枠組みとして「障害福祉とアート」に集約されるが、

この呪縛を剥がしていくことが、10年後20年後の社会の立ち位置をしっかりと大地を踏み締めるものだと意識している。

30年後は福祉施設がないかもしれない、障害者という言葉も消えているかもしれない、

では何を行うか、それは人とひとが大らかに育ち育む場として機能したいのだと願っている。

 

私の楽しいことと、あなたの楽しいことは大きく違うことに気付かなければならない。

日々の流れる時の中で、あなたのしたいこと、あなたの嫌いなこと、あなたのあなたのこと、もっと考えますね。

私の方針ではなく、団体の方針ではなく、あなたの指針を片山工房の方針にしたい。

そう、「あなたの福祉」をするのです。

 

一周回って、この少しカッコ悪い感じの、福祉団体をするのです。決めました。

時代に流されることなく、流すことなく、流れゆく中で、そう決めました。

 

人の芽を摘むことなく、迷子にならないように、マイノリティには鼓動力があり、

活かせることを活かしきる人生をひとつとして、

片山工房は居場所でもなければ、サードプレイスでもない、

あなたにとってのいつ下車しても良いステーションであり続けるために、

シャッターを開け続けます。

 

 

どうか皆様のご指導とご鞭撻を頂戴し、福祉という王道を歩んでいきたく思います。

 

 

あなたの普通の人生の歩調を確かめて。

 

この工房は、あなたであることを、つくりたい。

 

100年福祉会 理事長 新川修平